『 ZEN呼吸 「健康」は白隠さんから』 のご紹介です。
この本のテーマは姿勢と呼吸です。
著者は呼吸法呼吸アドバイザーの椎名由紀さんと
臨済宗円覚寺派官長 横田南嶺氏です。
江戸時代の臨済宗の僧侶白隠禅師の広めた「内観の法」と「軟酥の法」のやり方とその著書である
「夜船閑話」(やせんかんな)の現代語訳が載っています。
これは江戸時代の健康本の大ベストセラーだそうで、なんと「健康」という言葉は白隠さんが初めて使ったそうです。
具体的な実践方法が姿勢づくりから解説されています。
ZEN呼吸 に何が必要か
何より姿勢が大事
姿勢が良ければ呼吸法はいらないと椎名氏は言います。
同じことを横田氏は造作(仏教用語)はいらないといっています。
ちゃんと体系化し、世の中に出せるようにして
「こんなによくなったから、あなたもやろう」というふうにしないと、
人は信じないという考えから、姿勢について実に具体的に書かれています。
仙骨が立って肋骨がまっすぐなら、
必ず横隔膜が上下し、自ずと呼吸が深かくなる
上半身が曲がっているから横隔膜が動かないだけで、
大地に垂直に立てば、大きく上下に動く。
姿勢のためには土台が大事
先ずは土台がしっかりしていないといけませんから、
足腰を鍛える体操や寝る前のストレッチも紹介されています。
ZEN の呼吸姿勢づくりは大変シンプル
1.仙骨を立てる
2.肋骨を立てる
3.中心軸を長く保つ
腰の反りを治し、胸の張りを治す方法が具体的に書かれています。
ZEN呼吸 腹横筋を動かす
呼吸には胸式と腹式があります。
現代人は胸式に偏っています。
そこで、腹横筋を動かし腹式呼吸をする方法が具体的に書かれています。
因みに腹横筋は正しい姿勢でしか鍛えることが出来ないそうです。
ZEN呼吸 何処から始めるのか
先ずは軟酥の法
白隠禅師の呼吸には内観の法と軟酥の法があるそうです。
内観の法は禅病を克服するために丹田に気を集める方法ですね。
椎名氏はフランスで「フランス式呼吸法」なるものに出会ったそうです。
これが白隠禅師の軟酥の法だったんですね。
ここから呼吸法の研究が始まったようです。
これも呼吸法の一種です。
呼吸法に関心を持つ人は体調が悪いでしょうから、
いきなり内観の法というわけには行きませんから、
取り掛かりとしては良いのではないでしょうか。
寝ながらでも出来るので寝る前にやるとすぐ眠れます。
これだけでも効果は絶大です。全身に息を送るという感じですね。
いきなり呼吸法をやっても続きませんから、まずは基本からですね。
胡座をかいてもいいのですが、寝ながらやるのが簡単な気がします。
椎名氏はこれをハケの呼吸と称しています。
ここでも腰が反っていてはいけませんし、
腹式呼吸でなければ背中を圧迫して眠れません。
気管の延長のようなパイプ(7~8cm)が体の中を通っていて、
吐く息はそこを通って下に降り、
吸う生きは逆に下から引き上げるようにイメージするそうです。
先の中心軸を長く保つに繋がりますね。
このような具体的な説明は、他の本では余りありません。
まとめ
まずは吐くことが大事だとは、色々な本で書かれていますね。
でも、それには前提があって,姿勢が良くないと息は自然に入ってきません。
著者も『とにもかくにも「吐く」が大切』と言っています。
でも吐いても素直に息は入ってきません。
だから
呼吸法を始める前に姿勢を正さないと駄目だということですね。
特に反り腰は胸式呼吸になって良くないようです。
コメント