30年前の 台所の 換気扇 (プロペラタイプ)を流行りのスリムタイプ(整流版タイプ)に換える工事をしてもらいました。
panasonicのFY75DE3Sという掃除の簡単なタイプです。
使い勝手は素晴らしいです。しかし、30年ぶりの初めての交換ですので工事の際に思わぬトラブルが発生しました。実際工事をしてみなくては分からないこともありますので、紹介してみます。
この記事を読むと、プロペラタイプからスリムタイプに交換する際の注意点が分かります。また、スリム型の良さと欠点、注意点がわかります。
台所の 換気扇 をプロペラから スリムタイプ へ変えてみた
最近の台所の換気扇は平べったい板状になった、スリムタイプというおしゃれなデザインのものが主流のようです。
昔からあるでかいフードの付いたブーツタイプもまだありますが、主流ではありませんし、安い分、手入れは大変です。
スリムタイプはどれも何故か同じ様なデザインでとても高価です。
グレードも色々あるようですので選び方を考えてみました。
結論から言えば、少々高くても高級機が良いでしょう。
高いものほど手入れが簡単になります。
お手入れが大変では長く苦しむことになります。
高級なスリムタイプが良い理由は次のようになります。
- 手入れが簡単である
- 音が静か
- 常時換気ができる
- 自動運転で節電できる
換気扇 は高級な スリムタイプ が良い理由
手入れが簡単
なんでもそうですが、高いもののほうが手入れや操作が簡単です。
整流板を外すと、すぐにフィルターやファンがあります。手が簡単に届きます。
フィルターやファン、オイル受け皿等が特殊加工されているため水洗いで綺麗になります。
また、ファンがワンタッチで外れます。
ブーツタイプは安いですが、フィルターだけではなく内部も汚れます。
また、掃除する範囲が広すぎます。
そもそもファンに手が届きません。
音が静か
直流モーターを使っているため、音が静かです。
安いものは交流モーター(誘導モーター)を使っているため、音が煩く消費電力も大きいです。また風量の調整もできません。
常時換気が出来る
最近の住宅は気密性が高く、常時換気が義務付けられている場合があります。
そういう場合に使えます。
また、夏場に台所の高温を防ぐため自動で換気する機能があったりします。
自動運転で節電できる
直流モーター自体が省エネですし、センサーの働きで風量を自動調節するため、節電できます。
実際に 換気扇 を交換してみて気が付いたこと
昔からあるブーツタイプは、絶対やめたほうが良い
ブーツタイプを30年使っていました。家の中で掃除がいちばん大変な場所です。
値段が安いですが、とにかく手入れが大変。
内部が広いですから、拭く範囲がめちゃくちゃ広いです。
フィルターを外してもファンに手が届きません。
コンロを退かさないと作業ができません。
手入れが大変というよりは出来ません。
私はこれで大変苦労しました。
せっかく、IHヒーターにして油が飛び散りにくくなったとしても、換気が不十分では駄目ですね。
ブーツタイプは吸引力もそれ程ではないので、魚を焼くと匂いが家中に拡散します。
プロペラタイプからスリムタイプに変えるのはちょっと大変
私のように30年ぶりに買い替える人は少ないと思います。
家の設備が古いので思わぬ問題が起きます。
具体的には下記のようになります。
- 別途工事費が掛かる
耐熱ボードの設置や、排気口を小さくする工事など工事費が2万円位掛かります。 - 消防法の関係で設置できない場合がある
消防法ではレンジの表面から80~100cmと決まっています。
スリムタイプはフィルターの上にファンやモーターがある構造上、フードの位置が下る場合があります。
今が80cmの場合は設置できないことがあります。 - 頭が当たる場合がある
先の理由でフードの位置が下がった場合、頭に当たることがあります。
我が家の場合、90cmありました。
最初、10cm下がると聞いていましたが、実際は整流板を入れて3cm位下がっただけで問題はありませんでした。
IHヒーターの天板の高さが80cmなので、フードの先端が167cmとなります。
私の身長が165cmなので、ぎりぎり大丈夫でした。
新築の場合はヒーターの高さも考えなくてはいけませんね。 - 電源ケーブルの確保が大変
我が家の場合、天井の穴からケーブルを引っ張り出していました。
これが、ピンと張って全く動きません。
点検口がないため、確認ができません。
そこで、頭が入るだけの穴を開け確認してもらった所、天井裏にコンセントがあってそこから延長ケーブルを引っ張っていました。
新しい延長ケーブルを取り付け、穴は石膏ボードで塞いでくれました。
そして、穴を開けた所全体がレンジで隠れたので見た目は全く分かりません。
かなり手慣れた業者さんのようでしたが、大分苦戦したようです。
おそらく、30年前に台所を増築した際に、配線をしてから天井を張ったようです。
汚い写真ですみません。上のような換気扇の場合工事が大変です。
スリムタイプは出っ張りがちょっと邪魔
ブーツタイプのように斜めに切込みがあるわけではなく、前に5cm飛び出すので、圧迫感があります。
センサーと額が近いので熱センサーが誤動作することがあるようです。
サイドボードの値段が高い
両脇が壁や吊り棚でない場合はサイドボードが必要になります。
これが、意外に高く片側だけで2万円位掛かります。
レンジフードの幅は基本、小さく出来ない
レンジフードの幅は60cm,75cm,90cmの3種類です。
IHヒーターの横幅が60cmの場合、消防法ではレンジフードの幅は60cm以上ということになります。
現在、75cmですから60cmに出来ますが、そうすると穴の位置が変わるだけではなく、汚れた壁が隠せなくなります。
長年使ったレンジフードの後ろの壁は結構汚れています。
スリムタイプのデザインには理由がある
壁の汚れと天井の穴を隠すために、今のようなデザインになったと思われます。
買い替える場合はリフォーム扱い
大手家電量販店のサイトではリフォームのところから入らないといけません。
プチリフォームなどと称しています。
レンジフードで検索しても安いものしか出てこなかったりします。
工事が必要ですから確かにリフォームですね。
およそ3時間掛かります。
他の注意点
自動お掃除は無駄
Panasonicの場合は、下位機種より7万円も高くなります。
余り意味がないと思います。
レンジフードの寿命は10年と謂われています。
十年お手入れ要らずと謂われても、30万円前後するものを10年毎に買い替えるわけにはいきません。
10年経ったら、部品の保管期間も過ぎています。洗剤などの補充も出来ないかも知れません。
IHヒーターとの連動機能を確認する必要がある
最近の高級なレンジフードにはIHヒーターと連動する機能があります。
IHヒーターから信号が行ってレンジフードが自動で動き出します。
この規格にはA,Bと2種類があって、同じメーカーなら問題ないですが、違う場合は規格が同じかどうか確認しないといけません。
もっとも我が家のは古いのでこの機能はありません。
値段は高いが買う意味がある
長く使うだけではなく、毎日汚れるものなので値段だけで選ぶと大変な事になります。
高くても手入れが簡単なものが絶対良いです。
今回は工事費や屋外のカバー込みで26万円でした。10年使うとして一日当りの経費は71円ほどです。毎日の快適さを考えたら、然程高い買い物ではありません。
家の掃除の中で台所の換気扇ほど大変なものはありません。
最初にケチると長く後悔することになりますね。
余り使わない、事務所のような所の流し台なら安いレンジフードでもいいでしょう。
しかし、毎日使う家の台所ではレンジフードの性能はとても大事です。
まとめ
最近は技術の進歩で台所の換気扇もとても進化しています。
この性能が悪いと台所が油でベタベタになります。
白い壁紙が黄色くなったりします。
ですから、安い旧式は選んではいけません。
また壁にプロペラがあるタイプからスリムタイプに変えるには構造上、レンジフードの下端が少し低くなります。
したがって消防法との兼ね合いで設置できない場合があります。
事前に業者に下見をして貰う必要があります。
以上、プロペラタイプからスリムタイプの換気扇に取り換える場合の注意点と体験談でした。
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