君の名前で僕を呼んで 感想
今回は Prime Video のご紹介です。
2018年公開の「君の名前で僕を呼んで」です。所謂BL映画です。しかしながら、二人には年齢差が7つもあり通常のカップルとは事情が違います。設定では17歳の高校生と24歳の大学院生ですから、今なら殆ど犯罪です。1983年の北イタリアの夏が舞台で、爽やかな夏の風景から始まるわりには成人向けの作品です。日本では余り話題にならなかったようですが、アカデミー賞を受賞しています。普通のBL映画とは一味違う作品です。
君の名前で僕を呼んで 感想

君の名前で僕を呼んで Prime Videoより
17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)と大学教授の父の助手オリバー(アーミー・ハマー)との一夏の恋の話です。
二人はアメリカの俳優さんで監督のルカ・グァダニーノはイタリア出身だそうです。
ネタバレになるので筋書きは書けませんので、気になったところを書きます。
原作では1987年の設定ですが、当時はエイズが流行ったことから1983年の設定に変更されているようです。
前半は淡々と物語が進みます。
ガールフレンドがいるにも関わらず、エリオはオリバーに少しずつ惹かれていきます。
このへんの細かい描写はよく出来ています。
後半ではそれなりに性描写があります。
とにかく、爽やかな北イタリアの夏の風景が印象的な作品です。
タバコを吸うシーンがやたら多い
オリバーはエリオに何度もタバコを勧めます。
まだ17歳なのに勧める方も勧められる方もどうかと思います。
イタリアでは違法ではないのでしょうか。
ほとんど半裸のシーンが多い
避暑地での話ですから当然かも知れませんが、二人は半ズボンで上半身は裸のシーンが多いです。
もっともオリバーの胸毛はどうかと思います。
思春期特有の描写がある
少年が洗濯前(?)の半ズボンを大学院生の真似をして水道の蛇口に引っ掛けるシーンがあります。
何でも年上の真似をする思春期特有の心理でしょうか。
何故か親が理解している
大学教授の父親と母は何故か二人の関係に気が付いています。
大学院生は父親の助手として来ているのにも関わらず、息子に手を出したことに両親は怒らないのです。
オリバーが帰って悲しむエリオに気持ちを抑え込むなとアドバイスをしています。
友情以上の関係を素晴らしい、自分はそこまで自分の気持ちに正直になれなかったともいいます。
母親も二人の関係を知っていながら全く気にしていない様子です。
庭仕事の老人が所々に登場する
庭の手入れをしている背中の少し曲がったガンジーのような痩せた老人が何度か登場します。
何かを暗示するかのようです。
若いときにしか恋はできないとでも言いたげです。
典型的なゲイカップルも登場
父親の友人だというゲイカップルがパーティーにやって来ます。
所謂、典型的なゲイカップルでエリオは嫌悪しているようです。
母親はプレゼントの大皿の扱いに困っています。
何故、この人たちを登場させたのか気になります。
夏に泳いだ池
夏に二人が泳いでいた池に、終盤では雪が降っています。
北イタリアでは雪が降るんですね。
これが物語の終わりを表しています。
とても印象的なシーンです。
帰宅して玄関から入ってきたエリオは数ヶ月しか経っていないのに、どこか大人びています。
恋を経験して成長したということでしょうか。
まとめ
最初は大学院生が余りにオジサンでどうかと思いました。
しかし、思春期の少年の物語だと思えば見方が変わります。
タイトルはオリバーがエリオにベッドで囁いた言葉です。
恋をするということは自分に出会うことでもあるようです。
主人公の少年を演じた俳優は今ではハリウッドのトップスターだそうです。
アメリカ人としては華奢な体で17歳の少年を演じていますが、当時は21歳だったそうです。
大学院生を演じた俳優さんは現在39歳ですから、当時は31歳ぐらいです。
10歳も年の差があるので、オジサンに見えるのは当然です。
結構過激な表現もあるものの、北イタリアのレンガの街を始め夏の爽やかさと映像美を楽しめる映画でもあります。
結果はどうあれ二人の恋は成就したということでしょう。
Prime Videoでは字幕版と吹替版があります。
英語が苦手な人には映像を楽しむために吹替版をお勧めします。
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