STR-AN1000 A.ENHANCER と 360 Spatial Sound Mapping

360 Special Sound Mapping オーディオ・ビジュアル
360 Special Sound Mapping を搭載した STR-AN1000

ソニーのAVアンプ STR-AN1000 のサウンドフィールドとソニー独自の 360 Spatial Sound Mapping を2chと5.0.2chで使ってみた感想です。
多機能であるため、素人には何から手を付けていいか分かりません。
音場(サウンドフィールド)がいくつか用意されている中から
音楽用のMUSICと映画用のA.F.D.Movie の2つを使ってみました。ドルビーモードとDTS:Xモードは試していません。

STR-AN1000 A.ENHANCER と 360 Spatial Sound Mapping

 

360 Spatial Sound Mapping

360 Spatial Sound Mapping

2ch音源の場合

  • MUSICはA.ENHANCER(オーディオエンハンサー)は機能するがアップミックスは出来ない
    アップミックスとは2chの音源を擬似的にサラウンドにする機能です。残念ながらMUSICではこれが出来ません。

  • アップミックスできるのはA.F.D.Movieのみ
    A.F.D.(Auto Fomat Decoding)というサウンドフィールドがありますが、これは2chの場合はアップミックスに何故か対応していません。

  • 360 Spatial Sound Mapping が使えるのもA.F.D.Movieのみ
    A.F.D.Movieは擬似的ながらサラウンドですから、360 Spatial Sound Mappingが使えるようです。
    ドルビーモードとDTS:Xモードは別のアップミックスの技術を使っているようですが、360 Spatial Sound Mappingは使えません。

5.1chの場合

  • MUSICではA.ENHANCERも360 Spatial Sound Mappingも使える
    BDなどの48kHz,24bitの5.1chでも両方の機能が使えるようです。
  • A.F.D.Movieでも360 Spatial Sound Mappingが使える
    5.1chですから当然ですね。

メインの機能は A.ENHANCER と 360 Spatial Sound Mapping

結局、2ch音楽を擬似的にサラウンドにする機能は省略してしまったようです。
音質的に良くないのかも知れません。
因みにサラウンド音源を2chで再現する機能は付いています。しかし、リアスピーカーを設定してしまうとこの機能は使えません。

A.ENHANCER とは正確にはDSEE Ultimate(Digital Sound Enhancement Engine Ultimate)といってソニーのお家芸である音源のアップスケール技術の最上位のものです。
サンプリング周波数44.1kHzと48kHzの2チャンネルのみに働きます。
360 Spatial Sound Mapping(サンロクマル スペーシャル サウンド マッピング)とは複数のファントムスピーカー(仮想スピーカー)を使い、音場を広げる技術のようです。
リモコンのスイッチでON OFFが出来ます。スイッチを入れると、びっくりするほど音場が広がります。
結局、上記2つの機能が売りのAVアンプと言えそうです。

素人でも使える親切な設計

起動時にメニュー画面の最初に出てくる「かんたん設定」を使うのが一番お勧めです。
この場合,画面から視聴位置までの長さ、画面の高さ(画面に表示される緑色の線までの高さ)、耳の高さをメジャーで測って入力します。あとは付属のマイクロフォンで自動音場測定をするとスピーカーの距離を自動で測定してくれます。スピーカーの位相もフロントに合わせてくれます。
マイクロフォンにはスタンドが付いています。でも耳の高さに設置しようと思ったら、ゴミ箱やら、ヨガブロックやら色々使って工夫しないといけません。
筆者はSONYのコードレススピーカーSA-RS5を使っています。この接続も「かんたん設定」をしながら一括でできます。なお内臓のマイクロフォンはサウンドバーで使うものでAVレシーバーでは使えません。
素人が下手にマニュアル設定を使うと失敗します。
口コミでこのSA-RS5の音が小さいというのが結構あります。
筆者は最初マニュアル設定でやりましたが、「かんたん設定」で測定をやり直したら、音場が広がりイイ感じになりました。
満足できていない人は音場測定がうまく出来ていないのかも知れませんね。
MUSICモードでライブBDを再生したら、とても自然な音の広がりで、十分に楽しめました。
映画に関してはネットの配信はまだ試していないのでよく分かりません。

まとめ

説明書があまり親切とは言えないので、苦労しました。結句、サウンドフィールドはMUSICかA.F.D.Movieで360 Spatial Sound Mappingを使うのが良いということになります。
そして最初の設定では無理せず「かんたん設定」を使いましょう。恐らく他社にはない親切な機能かと思います。サラウンド環境を作るのにはスピーカーの調整がとてもむずかしいですから、素人にはとてもありがたい機能です。

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