DSEE Ultimate DSEE HX 使ってみた感想

オーディオ・ビジュアル
DSEE Ultimate を搭載したAVレシーバー

DSEE Ultimate DSEE HX というのは
ソニー独自の音源のアップスケール技術のことです。
デジタル圧縮音源やCDの音源を、
ハイレゾ相当にするものです。
聴き比べたところ、DSEE Ultimateが良いようです。
あくまでも個人の感想です。
DSEEには以下の3種類があるようです。

  • DSEE HX
  • DSEE Extreme
  • DSEE Ultimate

下に行くほど新しいです。
DSEE Ultimateというのは最新の技術です。
Ultimateというのは「究極の」という意味だそうです。
まだ使われている機種は限られていますが、
私が使っているAVレシーバーに搭載されています。
およそ10年前から存在するDSEE HXも去年買ったBDレコーダーに搭載されていますので、
比較してみました。
AVレシーバーに30年前の効率の悪いスピーカーを繋いで比較した個人の感想です。

DSEE Ultimate DSEE HX 使ってみた感想

STR-AN1000

DSEE Ultimate を搭載した STR-AN1000


DSEE Ultimate DSEE HX を聴き比べると
DSEE Ultimateは繊細で生々しい音です。
DSEE HX の演奏はダイナミックでボーカルがやや引っ込んだ感じがします。

両者はアップスケールの幅が違うようです。

  • DSEE Ultimateは32bit 192kHzの仕様になっています。
  • DSEE HXは24bit 96kHzです。

DSEE Ultimate

SONY HPより


DSEE HX

SONY HPより


bitは音の大小を表すもので、kHzのほうはサンプリング周波数のことです。
サンプリング周波数の半分弱が再生周波数の上限になります。
因みにCDは16bit 44.1kHzで再生周波数の上限は20kHzです。
数字だけ見るとDSEE HXで十分な気がしますが、実際に聴くとかなり違います。

DSEE HXはボーカルを取るか演奏を取るかという調整がなされているらしいです。
ボーカルと演奏両方を目立たすことは出来ない仕組みのようです。
DSEE Ultimateは妙に生々しい音です。高音がちょっときついぐらいです。
後ろを向いて聴いていても前から音がするように感じることがあります。
2チャンネルなのに不思議な立体感があります。
CD音源をBDレコーダーに転送して再生した比較です。
DSEEは必要だと思いますし、Ultimateは秀逸です。

既存の音源では物足りない DSEE は必須

DSEEというのは元々、デジタル圧縮音源の失われた音を補完するための技術です。
それが発達してダイナミックレンジを拡張するだけでなく、
超音波成分まで足しているようです。

超音波は耳に聞こえませんから、必要ない気もしますが、
皮膚で感じているのかも知れません。
因みに私のシステムではフロントスピーカーはスペック上30kHzまでしか再生できません。
それでも両者の差は歴然です。
CD音源だけではなく、TVの音でも違います。
今のTVはデジタル圧縮をした音源です。特に地デジの音は悪いです。
昔のアナログ時代のほうが良かったと思います。
ですから、アップスケール技術は必須だと思います。
個人的にはDSEE Ultimateを推奨します。

BDレコーダーとTVの音を比較

AVレシ-バーを導入する前はTVのスピーカーで再生していました。
TVにはアップスケールする機能はありませんので、
BDレコーダーのDSEE HXとの比較をすると、
役者のセリフが明らかに聞き取りやすくなりました。

音楽に関してはTVのスピーカーの音質では、
どうにも比較ができません。

AVレシーバーで比較

DSEE HXはいかにも加工したような音です。少々煩いくらいです。
後から色々色付けされているわけですから当然ですね。
これに対してDSEE Ultimateは自然な音です。
去年買ったBDレコーダーをミュージックプレーヤーとして使いました。
BDレコーダーのDSEE HXをオフにすると、
自動的にAVレシーバーのDSEE Ultimateが機能します。
逆にDSEE HXをオンにするとDSEE Ultimateは機能しません。
これを利用して比較をしてみました。
口コミではサ行がきついという意見もあるようです。
しかし、私は効率の悪いスピーカーを使っているせいか気になりません。

イヤホーンではどうか

ソニーの1万円近くするコード付きのイヤホーンでXperia のDSEE HXを試してみたら、
明らかに違います。臨場感がありますね。
ネットではスマホでは違いが分からないという人もいるようですが、
違いははっきりと分かります。

この場合、超音波領域は関係ありません。聞こえませんから。
私のXperiaは旧式ですのでDSEE Ultimateはありませんから、
これについては分かりません。

ハイレゾは高嶺の花

ハイレゾ音源はブルーレイディスクでは当たり前ですが、
それ以外ではなかなか手に入りませんし、値段が高いです。
放送ではデジタル圧縮音源ばかりです。
昔のアナログのBS放送では音声はリニアPCMでした。
ですから、BSも以前より音が悪くなっています。
4K放送ではデジタル圧縮ながらやっとCD相当の音質だそうです。
画質に音質が追いつかない現状を考えると、DSEEはありがたい技術です。

まとめ

ソニーのサウンドバーにはDSEE Extremeというのが使われています。
これに関しては試してないので分かりません。
因みにこれも24bit/96kHzです。
しかし、3つともAIで解析したデーターを使っていることに違いはないようです。
DSEE HXは少なくとも10年前には既にあった技術です。
したがってまだ一部のウォークマンやスマホ、
AVレシーバーにしか搭載されていないDSEE Ultimateは、
2020年頃から登場した最新の技術ですので良いに違いありません。
試しにAVレシーバーの出力をダイレクトにしてドラマを見たら、
セリフが聞き取りにくかったです。
今の地デジ放送の音声はデジタル圧縮で、
アナログ時代より悪くなっています。
DSEEは本来、音楽用の技術のようですが、
ドラマや映画でも重宝します。
という訳で、
DSEE HXとDSEE Ultimateは明らかに違い、
DSEE Ultimateのほうが良いようです。
スピーカーを使って比較すると、
明らかに効果があると言えます。

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