ソニーのAVアンプ STR-AN1000 には様々な音場(サウンドフィールド)が用意されています。MusicにはA.ENHANCER しかありませんが、Movie には色々用意されています。その中で A.F.D.Movie と360 Spatial Sound Mapping(サンロクマル スペーシャルマッピング)を同時に使った感想です。サラウンド音源だけではなく、2chでも試してみました。いわゆる疑似サラウンドです。リニアPCMのサラウンドは試していません。
SONY STR-AN1000 で A.F.D.Movie を使ってみた

STRAN1000
360 Spatial Sound Mapping が使えるのは「マルチステレオ」「A.D.F.」「A.D.F.Movie」
「オーディオエンハンサー」の4つですが、2chで使えるのは「A.D.F.」「A.D.F.Movie」の2つです。その内「A.D.F.Movie」を使ってみました。
システムは5.0.2chでBraviaのスピーカーをセンタースピーカーとして使っています。
結論としては映画を見るときは良いですが、地デジのドラマには不向きかなという感じです。
また、専用のセンタースピーカーがあったほうがやはり良さそうです。
A.F.D.Movie が今一つな理由
デジタル圧縮の音源では360 Spatial Sound Mappingの効果があまり感じられない
口コミにもありますが、この機能は音源によっては効果がないようです。
リニアPCMのサラウンド音源でないと駄目みたいです。
テレビの下向きのスピーカーでは音質が不満
テレビのスピーカーは下向きで、聞こえにくい上に硬い音です。
このせいで、あまり良い音ではありません。
小さいし、コストの関係で致し方ないですね。
サラウンドを前提にした仕様なのか音が小さい
サラウンドでは時折、爆発音など非常に大きい音がすることがあります。
このため普段の音は控えめになっている気がします。
実際使った感想
NHKの4K放送の映画(サラウンド)を視聴
4K放送の映画はサラウンドと2chの選択はできません。
サラウンド環境だと明らかに台詞が聞きやすくなります。
ただ、サラウンドの効果は今ひとつ分かりません。
地上波の2chのドラマをアップミックスして視聴
こちらも、台詞が聞きやすくなります。
ただ、時折後ろのスピーカーから大きな音がしてなんだか落ち着きません。
地デジのドラマを見るには余計な機能かも知れません。
Prime Videoで映画を視聴
「シン・ウルトラマン」を視聴しました。2chの音源のようですが、「A.D.F.Movie」よりもA.ENHANCERのほうが何故か音が良いです。
取扱説明書では音楽はMUSIC、映画はMOVIEを選べと書いてあります。
しかし、必ずしもそれが良いとは限りません。
センタースピーカーが問題
BRAVIAのスピーカーはデジタルアンプです。アナログのアンプとは相性が悪いようです。
硬い音でどうにもしっくりいきません。
ところが、センタースピーカーは置き場に困ります。
テレビ台があっても置くスペースはありません。
スタンドだともっとありません。
また、どうしても画面の下に置くことになりますので音が下から聞こえることになります。
ちょっと悩ましいところです。
アップミックスに過度な期待はできない
「A.D.F.Movie」はサラウンド音源のときはいいですが、2chの音源のときは自動的にアップミックスされた音が煩いです。
360 Spatial Sound Mappingの効果も感じられません。
アンプの液晶画面には表示が出ていますから機能しているのでしょう。
しかし、不自然な感じは否めないです。
急に、リアスピーカーから大きな音がしてビックリします。
とてもじゃないが落ち着いて見ることが出来ません。
STR-AN1000でMUSICのアップミックス機能を無くしたのは仕方がないかも知れません。
そもそもアップミックスをするとA.ENHANCERが使えません。つまりアップコンバートが出来ません。
圧縮音源ならアップコンバートをしたほうが良いのかも知れません。
両方は使えないので音楽のときはA.ENHANCERだけのほうがスッキリするわけですね。
まとめ
STR-AN1000で「A.D.F.Movie」を使ってみた感想でした。
センタースピーカーがないと効果は今一つです。
また、放送のデジタル圧縮音源では流石に無理があるということです。
圧縮音源をさらに加工するのは弄りすぎですね。
結局、「A.D.F.Movie」はアップミックス機能があるとはいえ、リニアPCMのサラウンドで使うのが良さそうです。
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