劣等感はあなたのせいではない 感想
加藤諦三 氏の新作の紹介です。文庫本であるにも関わらず、なんと書き下ろしです。
単行本を文庫本にするのが通常なのに珍しいことです。
もっとも1,000円以上するので新書と対して変わりませんね。
劣等感に絞った内容で、加藤氏の本としてはまとまった内容です。
劣等感に関しては他の本にも書かれています。
しかし、これは集大成といった感じです。
劣等感はあなたのせいではない 感想

劣等感はあなたのせいではない 感想
劣等であることと劣等感を感じることは違うということが延々と書かれています。
タイトルの意味はそういうことです。
幼い頃に劣等感を植え付けたのは周りの大人です。
大抵は親です。
そしてその時の影響は一生涯にわたると謂われています。
それを心理学で解決しようというわけです。
劣等感はあなたのせいではない 概要
興味を持った所を上げてみます。
劣等感の原因
深刻な劣等感のあるひとは「自分の劣等感の源が親の心の葛藤にある」ということを理解することが必要である。
劣等感の原因は所属感の欠如である。
子供が「良い子」を演じている時、抑圧された甘えの願望が、無意識下からその人生を支配しはじめる。
依存と劣等感の関係
高度な依存性と所属感の欠如との間には相関関係があり、さらに高度な依存性と劣等感の間には相関関係があるということである。
劣等感の原因は所属感の欠如であるが、同時に愛情飢餓感でもある。
愛とふれあいがあれば、人は死を恐れない。
不安の積極的解決
苦しみは解放に通じる。
「不幸を受け入れようという気になると、何をしたらいちばんよいのか、突然みえてくるものなのです」(シーベリー)
所属感の欠如を意識することが、「意識領域の拡大」(ロロ・メイ)である。それが不安の積極的解決である。
自分の小さい頃からの行動の動機はすべて不安だったと理解する。
「この人の存在があるから自分がある」と思える人は所属感がある。
だから心理的に健康な人は相手に感謝している。
深刻な劣等感のある人には、そうして感謝の気持がない。
親友の存在
「不安な人は多量の敵意を持っている」(ロロ・メイ)
所属願望は基本的欲求である。
それが満たされていなければ、深刻な不満が生じ、攻撃性が生じる。そうして敵意が生まれる。
その蓄積された怒りを処理しない限り、人と実存的レベルでのコミュニケーションはできない。
その点で、心のふれあう親友が出来ることの重要性は計り知れない。
行動の選択
不安を選ぶより不満を選ぶほうが心理的に楽なので、不満を選んできた。
その結果が、大人の深刻な劣等感である。
いくら平和を願っても、深刻な劣等感のある人は戦争をする。
だからこそ、すべての人が平和を願いながらも、人類の歴史は戦争の歴史なのである。
優越感と劣等感
優越感と劣等感に引き裂かれてアイデンティティーが不確かになる。
劣等感とは、自分にとって重要な人から積極的な関心を持たれなかった人の苦しみである。
劣等感と恐怖感とは同じコインの表と裏である。
深刻な劣等感の原因は、小さい頃の母親の無関心とか、非現実な期待が原因である。
好きなことをしていると、いつか自分にとって大切なものが分かってくる。
私が変わったこと
小さい頃から好きなこともなく、漠然とした不安を抱えていた理由が今頃になって分かってきました。
要するに小さいことでも良いから好きなことを続けることです。
このブログもその一つです。
まとめ
加藤諦三氏が長年扱ってきた劣等感の総集編のような本です。
最後の方に具体的な克服法が書かれています。
「不幸を受け入れようという気になると、何をしたらいちばんよいのか、突然みえてくるものなのです」というシーベリーの言葉を先に上げました。
これが理由なのか、今までの本には具体的な方法は書かれていないことが多かったと思いますが、この本には具体的に書かれています。
参考になるでしょう。

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